新型コロナウイルスの影響で、消毒用エタノールなど消毒剤の品薄状態が続いています。
以前、消毒用エタノールの作り方をご紹介しましたが材料自体が入手困難な状況です。※現在は在庫が見られるようになりました。
消毒用エタノールの他にも、コロナウイルスに有効とされる次亜塩素酸ナトリウムという消毒液もあります。
本記事ではエタノールとは違う消毒剤、次亜塩素酸ナトリウム消毒液の作り方をご紹介します。
関連記事消毒用エタノールの作り方
目次
次亜塩素酸ナトリウムとは?コロナウイルスに効く?
次亜塩素酸ナトリウムは低濃度で高い殺菌力を示す消毒液です。
インフルエンザにはもちろん、エタノールでは効きにくいノロウイルス等にも効果を発揮します。
また、厨房での消毒や哺乳瓶、リネン類等の消毒によく使用されたりします。
安価であり、家庭での使用も多い消毒液ですが、注意点や欠点もあり、使用には注意が必要となります。
消毒用エタノールがコロナウイルスに有効とされてるなか、次亜塩素酸ナトリウムはコロナウイルスに有効なのでしょうか?
答えは、次亜塩素酸ナトリウムはコロナウイルスに有効です。
次亜塩素酸ナトリウムはコロナウイルスに有効
厚生労働省の『新型コロナウイルスに関するQ&A』では、以下のように述べられています。
問9 感染の疑いがある患者を診察する際、医療者はどのような準備や装備が必要ですか?
手洗いなどの衛生対策を心がけてください。手などの皮膚の消毒を行う場合には、消毒用アルコール(70%)を、物の表面の消毒には次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)が有効であることが分かっています。
また、『新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合の家庭内での注意事項』では、以下のように述べられています。
ウイルスは物についてもしばらく生存しているため、ドアの取っ手やノブ、ベッド柵ウイルスがついている可能性はあります。0.05%の次亜塩素酸ナトリウム(薄めた漂白剤)で拭いた後、水拭きするか、アルコールで拭きましょう。トイレや洗面所の清掃をこまめに行いましょう。清掃は、市販の家庭用洗剤を使用し、すすいだ後に、0.1%の次亜塩素酸ナトリウムを含む家庭用消毒剤を使用します。
以上のことから、次亜塩素酸ナトリウムは新型コロナウイルスに有効であることが分かります。
次亜塩素酸ナトリウム“0.05%”と“0.1%”の使い分けは以下の通りです。
- 0.05%:ドアノブ、窓の取手など手の触れるとこ
- 0.1%:トイレや洗面台など手が触れにくいとこ
それでは、次亜塩素酸ナトリウム0.05%及び0.1%の作り方を紹介していきます。
次亜塩素酸ナトリウムを作るのに用意するもの
次亜塩素酸ナトリウム液を作る際に用意するものは以下の通りです。
- キッチンハイター もしくは ミルトン
- 空の500mlペットボトル
- ビニール手袋
- 水道水
プラスで、使い捨てマスク、使い捨てエプロンを用意することが望ましいです。
エタノールと違い、人体には刺激が強いため、保護目的として必要となります。
キッチンハイターもしくはミルトン
ビニール手袋
次亜塩素酸ナトリウム(0.1%、0.5%)消毒液の作り方
次亜塩素酸ナトリウムは目に入ると失明の恐れもあるくらい危険な液体なので、取り扱いには十分注意して下さい。
次亜塩素酸ナトリウム(0.1%、0.5%)の作り方
キッチンハイター+水道水で作る方法と、ミルトン+水道水で作る方法を解説します。
キッチンハイター+水道水
キッチンハイター+水道水で作る方法を解説します。
step.1
ペットボトルに水を500ml程入れる
step.2
step.1にキッチンハイターをキッチンハイターのキャップ約1杯入れる
以上で次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)の完成です。
※次亜塩素酸ナトリウム(0.05%)を作成する場合は、キッチンハイターの量をキャップ半分にして頂ければOKです。
花王の公式サイトにも同様の記載があります↓
ミルトン+水道水
ミルトン+水道水で作る方法を解説します。
step.1
ペットボトルに水を500ml程入れる
step.2
step.1にミルトンをミルトンのキャップ2杯分加える
以上で次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)消毒液の完成です。
※次亜塩素酸ナトリウム(0.05%)を作成する場合は、ミルトンの量をキャップ1杯にして頂ければOKです。
ミルトンの公式サイトにも同様の記載があります↓
参照:消毒液の作り方
次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)の完成品
上記のように作るのが手間という方向けに、すでに0.1%の次亜塩素酸ナトリウムに調整されているものもあるのでご紹介します。
自分で作るよりはコストパフォーマンスが悪くなりますが、時間と手間を考えたらこちらも検討してもいいのではないかと思います。
次亜塩素酸ナトリウム消毒液の使い方
次亜塩素酸ナトリウム消毒液の使い方を解説していきます。
次亜塩素酸ナトリウム消毒液を使う前に
- ・次亜塩素酸ナトリウム消毒液が直接皮膚に触れないようにゴム手袋を着用してください(消毒液が皮膚や衣服についた場合は、すぐに水で洗い流す)。
- ・窓を開けるなどして、充分に換気できる状態にしてください。
次亜塩素酸ナトリウム消毒液の使い方
- 次亜塩素酸ナトリウム消毒液の使い方として、液体を直接ドバっとかけるのではなく、ペーパータオル等に染み込ませて拭きます。
- 次亜塩素酸ナトリウム消毒液で拭いたらそのままにするのではなく、約10分後に必ず水拭きを忘れずにしましょう。
※次亜塩素酸ナトリウムは金属を腐食させる性質があるため、原則使用しないのが望ましいですが、もしも金属に使用したときは念入りに拭いてください。 - 使用後の手袋やペーパータオル等はビニール袋に入れて捨ててください。
次亜塩素酸ナトリウム消毒液の注意点
次亜塩素酸ナトリウムの主な注意点は以下の通りです。
注意ポイント
- 皮膚に対する刺激が強いため、人体には使用しない(もしついてしまった場合すぐに水で洗い流す)。
- 使用するときは、消毒液が直接皮膚に触れないようにゴム手袋を使用する(消毒液が皮膚や衣服についた場合は、すぐに水で洗い流す)。
- 使用するときは、換気を十分に行う。
- 他の洗剤と混ぜると有害ガスが発生する場合があるため他の洗剤とは混ぜない。
- 金属に対しては腐らせる性質があるため、原則使用しない(使用した場合は、使用後にしっかりと水で洗い流すかふき取る)。
- 薄めた消毒液は時間が経つにつれて効果がなくなるため、使うときに必要な量だけ作り、作り置きしない。
- 直射日光の当たるところや、高温の場所には置かない。
消毒用エタノールとは違い、扱いにはより注意が必要になります。
感染症対策の基本である手洗い・うがいをし、プラスでエタノールや次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒液を正しく使って予防していきましょう。
以上が次亜塩素酸ナトリウム(0.1%、0.05%)消毒液の作り方についての記事でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
なにか気になることがありましたらお気軽にお問い合わせください。
消毒薬関連の記事はコチラ☟
関連記事消毒用エタノールの作り方
関連記事消毒用エタノール、無水エタノール消毒用エタノールIPの違いとは