
水うがいだと風邪予防にどっちがいい?
こんな疑問にお応えします。
本記事は、論文を参考に解説しています。
目次
イソジンうがい薬とは
イソジンうがい薬のイソジンについて、以下のように書かれています。
イソジン®とは、感染症の原因となるウイルスや細菌、真菌に対して殺ウイルス・殺菌効果があるPVPI(ポビドンヨード)を有効成分としたうがい薬を代表とする、総合感染対策ブランドです。
※一部イソジン®シリーズには、PVPI(ポビドンヨード)を含まない商品もございます。
引用:イソジンとは
そもそもイソジンうがい薬を知らないよ!という方は、イソジン公式HPをご覧ください。
イソジンうがい薬には、以下のような商品があります。
イソジンうがい薬の効能・効果
イソジンうがい薬は、有効成分ポビドンヨードを含むうがい薬です。
(※一部イソジンシリーズには、ポピドンヨードが含まれないものもあります。)
効能・効果は「口腔内及びのどの殺菌・消毒・洗浄、口臭の除去」となっています。
ポピドンヨード
イソジンうがい薬にはポピドンヨードが含まれると話してきました。


繰り返しになりますが、ポピドンヨードには殺菌・消毒効果があります。
多くの細菌やウイルスに対し殺菌作用があり、皮膚や粘膜に対する刺激が弱いのが特徴です。
ヨード自体が黒い物質で、水に溶かすと茶色くなる性質をもっているため、茶色いうがい薬になります。
ポピドンヨードは手術する際の消毒にも使われたりしてるので、消毒薬としての信頼性は抜群です。
イソジンうがい薬と水うがいはどっちがいい?
うがい薬といったら「イソジンうがい薬」を使っている方も多いかと思います。
ですが、うがい薬は使う必要があるのか疑問視されている現実があります。
そう疑問視される一つの理由ともいえる論文があるのでご紹介します。
イソジンうがい薬と水うがいの比較
以下の論文について簡単に解説します。
【参考文献】
Satomura K, Kitamura T, Kawamura T, Shimbo T, Watanabe M, Kamei M, Takano Y, Tamakoshi A, Great Cold Investigators-I:
Prevention of upper respiratory tract infections by gargling: a randomized trial.
American Journal of Preventive Medicine 29(4) 302-307 2005.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16242593
内容としては、うがいによる風邪の発症率はどのくらいかを確かめています。
そのために、以下の三グループに分け、それぞれの発症率を確かめています。
- 普段通りのうがいグループ(頻繁にうがいをする習慣がある人は除く)
- 水でうがいをするグループ(1日3回以上)
- ポピドンヨード液でうがいをするグループ(1日3回以上)
結果、ポピドンヨードを含むうがい薬より、水でのうがいの方が風邪の発症率が低いということが明らかになりました。
内訳としては、風邪の発症率を水うがいは約3割下げ、ポピドンヨードでのうがいは約1割下げました。
なぜポピドンヨードうがいがそこまで予防に有効ではないのか?
それはポピドンヨード液が、のどにいる常在菌(のどの健康のためにも常にいる菌)を壊してしまうからです。
常在菌が壊れることにより、細菌やウイルスの侵入を許したり、のどの正常細胞を傷害したりする可能性が考えられます。
以上から、風邪を予防するためのうがいに関しては、水うがいで十分というのが筆者の考えです。
どちらも正しいうがいが大切
イソジンうがい薬もしくは水うがいをするにあたり、正しくしなければ効果が薄くなります。
正しいうがいのやり方を確認して、感染症を予防することが大切です。
イソジンうがい薬と水うがいのまとめ
ポピドンヨードよりも水だけのうがいの方が風邪の発症率が低いということが分かりました。
ですが、勘違いしないで頂きたいのが、ポピドンヨードに予防効果がないわけではないということです。
今回の研究でも、少なからず発症率を下げています。
たまに「うがい薬は意味ない」などの情報を見かけますが、その根拠を示したうえで情報発信している人はほぼ見かけません。
たとえマイナスな情報を見かけても、鵜呑みにするのではなく、まずは調べてみることが大切です。
以上がイソジンうがい薬と水うがいについての記事でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
なにか気になることがありましたらお気軽にお問い合わせください。
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