
市販薬でも同じ成分のものはある?
こんな疑問にお応えします。
ムコダインとムコソルバンはどちらも同じ去痰薬です。
同じ去痰薬でも何が違うのか、同成分を配合している市販薬はあるのかを解説していきます。
本記事の内容
ムコダインとムコソルバンの違い
ムコダインを含む市販薬の紹介
ムコソルバンを含む市販薬の紹介
目次
ムコダインとムコソルバン
ムコダインとムコソルバンはどちらも痰や鼻水を出しやすくしてくれる薬(去痰剤)です。
感冒症状(風邪)などで処方される場合が多く、子どもから高齢者まで多くの年齢層の方々に使用されている薬です。
どちらかが処方されることもあれば、両方とも処方されることもあります。
まずはそんなムコダインとムコソルバンの効果をそれぞれ確認してみましょう。
ムコダイン(L-カルボシステイン)
※L-カルボシステインはムコダインの一般名です。ムコダインのジェネリック医薬品はカルボシステイン錠になります。
ムコダインの効能効果は以下の通りです。
○下記疾患の去痰
上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)、急性気管支炎、気管支喘息、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核○慢性副鼻腔炎の排膿
引用:ムコダイン錠 添付文書
ムコソルバン
※アンブロキソールはムコソルバンの一般名です。ムコソルバンのジェネリック医薬品はアンブロキソール塩酸塩錠になります。
ムコソルバンの効能効果はは以下の通りです。
1. 下記疾患の去痰
急性気管支炎、気管支喘息、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核、塵肺症、手術後の喀痰喀出困難2. 慢性副鼻腔炎の排膿
引用:ムコソルバン錠 添付文書
見て頂けたら分かりますようにどちらも効能効果はほとんど同じです。
異なる点は薬の作用の仕方です。
なるべく分かりやすく砕いて解説していきます。
ムコダインとムコソルバンの違いは作用の仕方
ムコダインはねばつきを減らす
ムコダインは痰や鼻水のねばつきを減らして出しやすくします。
痰の中には、シアル酸やフコースなどといった糖成分が含まれています。
これらが痰の粘り気などの原因になります。
ムコダインは粘り気の原因となる成分のバランスを適度に整える作用を持っており、結果ねばつきが抑えられ、痰を出しやすくします。
ムコソルバンは気道の粘膜を整える
ムコソルバンは気道の粘膜を整えることで痰を出しやすくします。
肺には気道の滑りをよくしてくれる肺サーファクタントと呼ばれる物質が分泌されています。
ムコソルバンはこの肺サーファクタントを増やす作用を持っており、結果気道の滑りをよくして痰を出しやすくします。
以上のふたつの成分の作用を一言でまとめると以下の通りです。
- ムコダインはねばつきを減らすして痰を出しやすくする
- ムコソルバンは気道の滑りを良くして痰を出しやすくする。
それでは続いてムコダイン(カルボシステイン)もしくはムコソルバン(アンブロキソール)を含む市販薬を紹介していきます。
ムコダイン(カルボシステイン)を含む市販薬
ストナ去たんカプセル
【成分】
- L-カルボシステイン・・・750mg
- ブロムヘキシン塩酸塩・・・12mg
どちらの成分も痰に着目した働きを持っています。
痰の症状だけが気になる方におすすめの薬です。
去痰CB錠
【成分】
- L-カルボシステイン・・・750mg
- ブロムヘキシン塩酸塩・・・12mg
上記のストナ去痰カプセルと全く同成分が同量配合されています。
上記と同様に痰だけが気になる方におすすめの薬です。
ムコソルバン(アンブロキソール)を含む市販薬
パブロンSゴールドW錠
【成分】
- アンブロキソール塩酸塩・・・15mg
- L-カルボシステイン・・・250mg
- ジヒドロコデインリン酸塩・・・8mg
- アセトアミノフェン・・・300mg
- クロルフェニラミンマレイン酸塩・・・2.5mg
- リボフラビン(ビタミンB2)・・・4mg
アンブロキソールだけでなくカルボシステイン(ムコダインの成分)も含まれています。
ですが去痰以外に熱、鼻水、咳止め等の成分も配合されています。
痰以外にも風邪症状が出ているならば選択肢になりますが、痰だけであれば必要はないです。
例えばクロルフェニラミンは人によっては眠気が出やすい成分にもなりますので、自分の症状にあった薬を正しく選択することが大切です。
ムコダインとムコソルバンの違いと市販薬:まとめ
ポイント
- ムコダインはねばつきを減らすして痰を出しやすくする
- ムコソルバンは気道の滑りを良くして痰を出しやすくする。
以上が【去痰薬】ムコダインとムコソルバンの違いは?市販薬にもある?についての記事でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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