
どのイブがよく効くの?
こんな疑問を薬剤師が解消します。
本記事を読むことで、イブシリーズそれぞれの違いと選び方が分かります。
目次
イブシリーズのラインナップ
イブシリーズの商品ラインナップを紹介していきます。
成分も併せて記載していますが、成分の詳細は後ほど解説します。
イブ
【成分(一回量)】
イブプロフェン150mg
イブメルト
【成分(一回量)】
イブプロフェン200mg
イブA
【成分(一回量)】
イブプロフェン150mg・アリルイソプロアセチル尿素60mg・無水カフェイン80mg
イブA錠EX
【成分(一回量)】
イブプロフェン200mg・アリルイソプロアセチル尿素60mg・無水カフェイン80mg
イブクイック頭痛薬
【成分(一回量)】
イブプロフェン150mg・アリルイソプロアセチル尿素60mg・無水カフェイン80mg・酸化マグネシウム100mg
イブクイック頭痛薬DX
【成分(一回量)】
イブプロフェン200mg・アリルイソプロアセチル尿素60mg・無水カフェイン80mg・酸化マグネシウム100mg
イブシリーズの違い
イブシリーズの成分比較表
イブシリーズの違いが分かる成分比較表です。
記載されている数量は一回に服用する成分量で、空欄は含有されていないこと示します。
イブプロフェン | アリルイソプロピルアセチル尿素 | 無水カフェイン | 酸化マグネシウム | |
イブ | 150mg | |||
イブメルト | 200mg | |||
イブA錠 | 150mg | 60mg | 80mg | |
イブA錠EX | 200mg | 60mg | 80mg | |
イブクイック頭痛薬 | 150mg | 100mg | 60mg | 80mg |
イブクイック頭痛薬DX | 200mg | 100mg | 60mg | 80mg |
イブシリーズの成分解説
イブシリーズに含まれる成分の違いをそれぞれ解説します。
イブの商品を選ぶ際に参考にしてください。
イブプロフェン
イブプロフェンはプロスタグランジンという痛みの原因物質の生合成を抑え、腫れや痛み、熱を和らげる成分です。
風邪の時の解熱、生理痛、関節痛などに使われます。
アリルイソプロピルアセチル尿素
アリルイソプロピルアセチル尿素はイブプロフェンの鎮痛効果を高めてくれる鎮静成分です。
眠くなる可能性のある成分ですので、添付文書に車の運転など機械類の操作はしないでくださいと注意書きがあります。
無水カフェイン
無水カフェインは眠気を抑えたり、頭痛を和らげてくれる成分です。
また、イブプロフェンの効果を高めてくれる働きもあります。
酸化マグネシウム
酸化マグネシウムは胃酸を中和し、刺激から胃を守ってくれます。
また、イブプロフェンの吸収を早めてくれる働きがあります。
(※便秘にも使われている成分なのですが、用量によって効果が変わる成分です。解熱鎮痛剤に含まれる酸化マグネシウムの用量は、便秘時に使われる用量とは異なります。)
イブシリーズの選び方
イブシリーズを成分の違いから、どれを選べばいいのかを、項目毎に解説します。
痛みを重視する方
痛みにとくによく効くイブシリーズは、イブプロフェンの含有量の多い物、また併せてイブプロフェンの効果や吸収を高めてくれる成分が配合されているものから考えて以下のものがおすすめです。
・イブクイック頭痛薬DX
即効性を重視する方
即効性を期待するためには、イブプロフェンの溶け出しやすさが大事になってきます。
イブプロフェンはPHが高いほど溶けやすい成分であるため、胃酸を中和(胃内PHを上げる)する成分である酸化マグネシウムが含有されているものを選択するといいです。
また、イブシリーズを取り扱っているエスエス製薬は、『クイックアクション製法』といったイブプロフェンが早く溶け出す技術を編み出し、特許を取得しています。
酸化マグネシウムが含有されているおよびクイックアクション製法を用いているイブシリーズは以下の二点があげられます。
・イブクイック頭痛薬
・イブクイック頭痛薬DX
「早く効く」を重視したいのであれば、イブクイックのシリーズがおすすめです。
飲み方を重視する方
水を持っていないけど頭痛薬が飲みたいときってありませんか?
そんな時、水がなくても口の中で溶かして服用できるイブシリーズもあります。
・イブメルト
水無しで服用でき、レモンライム味で飲みやすい工夫も施されています。
胃への負担を重視する方
イブプロフェンはプロスタグランジンの生合成を抑え、痛みなどを抑えるとお伝えしました。
ですがプロスタグランジンには胃粘膜の血流を良くしたり、細胞を修復したりする働きもあります。
そんなプロスタグランジンの生合成を抑えるイブプロフェンだけしか含まれないお薬だと、胃が荒れやすくなる可能性があります。
そこで胃を守ってくれる成分である酸化マグネシウム配合が配合されているイブは、最初に紹介したイブクイックシリーズになります。
イブシリーズのまとめ
イブシリーズの違いを解説してきましたが、分かって頂けましたでしょうか?
最後にまとめとして、簡単に説明いたします。
頭痛や生理痛の痛みが強い、すぐに効いてほしいという方はイブクイック頭痛薬・イブクイック頭痛薬DXをオススメします。
ですが、成分が加われば加わるほど値段も高くなってしまいます。
イブA錠でも、イブクイック頭痛薬に含まれる痛み止め成分及び補助的成分は同じなので、胃にやさしい・すぐ効くといった要素を除けばオススメです。
胃が荒れにくい、そんなすぐに効かなくてもいいという方、また何より女性の方や頭痛持ちの方は飲む回数が少なくはないと思うので、コスト的にもイブA錠が手に取りやすいのではないかと思います。
市販薬は状況に応じて使い分けることが大事です。
もしもわからないこと、不安なことがありましたら店頭にいる薬剤師・登録販売者に質問してください。
以上がイブシリーズの違いについての記事でした。