
エナジードリンクの危険性を知りたい
エナジードリンクの代わりはあるの?
このような疑問を解決していきたいと思います。
結論を言うと、飲みすぎは禁物ですが、タイミングを決めて飲むことでパフォーマンスの向上が期待できます。
詳しくは本記事で解説していきます。
目次
エナジードリンクって?効果は?
エナジードリンクはレッドブルやモンスターといった「清涼飲料水」です。
ちなみに、オレンジジュースやコーラなども清涼飲料水の区分です。
タウリンなどの有効成分を含むリポビタンDなどといった「医薬部外品」や、ユンケル黄帝液などの「第二類医薬品」とは異なります。
そのため、「滋養強壮」「栄養補給」などと言った効能・効果を表示することができません。
なので、翼を授ける、パフォーマンスを発揮したい時などといった謳い文句で販売されています。
タウリンなどの有効成分の代わりに、カフェインやアルギニン、ビタミン類が含まれています。
エナジードリンクに含まれるカフェインの効果とは
医薬品としてのカフェインの効能効果は以下の通りです。
効能・効果
ねむけ、倦怠感、血管拡張性及び脳圧亢進性頭痛(片頭痛、高血圧性頭痛、カフェイン禁断性頭痛など)
医薬品としてではなく、一般的に知られているカフェインの作用は以下の通りです。
- 眠気を抑制する覚醒作用
- 老廃物の排出を促す利尿作用
- 身体の血流を促す血管拡張作用
- 疲労感を減少・抑制する興奮作用
- 集中力を高め作業能力を向上させる作用 など
試験勉強に集中したい、疲れをとりたい(ごまかしたい)時に、エナジードリンクを飲む方が多いかと思います。
以上のような一般的なカフェインの作用がイメージとして定着してると思いますが、実際に研究でも報告があります。
- レッドブルを摂取することで記憶力、持久力、注意力、集中力が向上した。(Amino Acids. 2001;21(2):139-50.)
- レッドブルやモンスターを摂取したところ、精神的疲労が改善された。(Exp Clin Psychopharmacol. 2010 Dec;18(6):553-61.)
- 女子サッカー選手の総走行距離、全力疾走回数、(時速18㎞以上の)走行距離を伸ばした。(Amino Acids. 2014 May;46(5):1385-92. )
他にもありますが、これらの研究だけでもさぞかし良い飲み物に見えるかもしれません。
ですが残念ながら悪い報告もあります。
悪い報告はこの記事後半のエナジードリンクの危険性で解説します。
一日に摂取していいカフェイン量の目安は?
欧州食品安全機関(EFSA)は、健康のためにカフェイン摂取量を1日400mg未満に抑えた方が良いという科学的意見書を発表しています。
さらに細かく言うと、成人では1日400mg未満に抑え、1回の摂取量が200mgを超えないようにするべきと述べています。
- 1日400mg未満に抑える
- 1回の摂取量は200mgを超えない
量だけ言われてもハテナ(?)が浮かぶと思うので、以下の参考例をご覧頂くとわかりやすいかと思います。
海外と日本では含有量が異なる場合もあるため数値は概算ですが、コーヒー1杯(200ml)で約90mg、コーラ(355ml)で約40mgほどのカフェインが含まれているのが分かります。
ちなみに日本のレッドブル250ml缶一本には、80mgのカフェインが含まれています。
エナジードリンク(カフェイン)の危険性
記事前半でカフェインの良いところを解説しましたが、今度はカフェインの危険性について解説します。
2015年にガソリンスタンドの店員がカフェイン中毒(エナジードリンクの日常的摂取が原因?)で亡くなったニュースから、よりカフェインの危険性が知られるようになりました。
ですが、その前からすでにカフェイン中毒による搬送・死亡例は少なからずあったことが分かっています。
カフェインを多量に含む眠気防止薬や「エナジードリンク」などの清涼飲料水の急性中毒で、2011年度からの5年間に少なくとも101人が救急搬送され、7人が心停止となり、うち3人が死亡したことが、日本中毒学会の調査で分かった。
引用:日本生活習慣病予防協会
それでは次に悪い報告をいくつかあげます。
- ストレスと睡眠に影響を与え、学習効率が悪くなる。また自殺企図も増加した。(PLoS One. 2017 Nov 14;12(11):e0187759.)
- 血圧の上昇と脳血流速度の低下をもたらした。(Eur J Nutr. 2014 Oct;53(7):1561-71.)
- 頭痛や怒り、排尿の増加を引き起こした。(Pediatr Emerg Care, 32 (11), 751-755)
エナジードリンクに関する報告は上記以外にもたくさんあります。
また、エナジードリンクには砂糖も含まれているため、虫歯になったり、肥満になりやすかったりします。
エナジードリンク関係ではないですが、実際に報告もあります。
ただ、誰しもが関連するというわけでもないので、極度に恐れることも必要ありません。
これらから言えることは、飲みすぎないようにする、毎日飲み続けるのは控えた方がいいということです。
近頃発売されているエナジードリンクは1本が一回量の上限(200mg)に近い物もあります。
安易に3本も飲んでしまうと、それだけで一日量を越えてしまう可能性は十分にありますので注意しましょう。
エナジードリンク(カフェイン量別)の紹介
悪い報告のあとで飲もうとは思わないかもしれませんが、パフォーマンスを上げる等の良い報告があるのも事実です。
なので、頻繁に飲むのではなく、大事な試合前だけなどと決めて飲む分には良いかと思います。
カフェイン量の多いエナジードリンク
モンスターエナジー M3
一本当たりのカフェイン含有量は140mgと多めです。
パフォーマンスをガツンと上げたい方にオススメです。
カフェインレスのエナジードリンク
RAIZIN ZERO
カフェインゼロのエナジードリンクです。
カフェインに代わる素材として"エネキストラ"が配合されています。
エネキストラとは
エネキストラは植物であるガランガル(Alpinia Galangal)の地下茎から抽出したもので、カフェインに代わる新素材として注目されています。
カフェインが不安な方はぜひ試してみてはいかがでしょうか?
まとめ:エナジードリンクの“飲みすぎ”は危険です
欧州食品安全機関(EFSA)が定めたカフェインの上限量を守りましょう。
ポイント
- 1日400mg未満に抑える
- 1回の摂取量は200mgを超えない
エナジードリンクの飲みすぎは危険です。
むやみやたらに頻繁に摂取するものではありません。
ただ、エナジードリンクがパフォーマンスをあげることを報告されてるのも事実です。
なので、大事な試合前など、飲む場面をあらかじめ決めておくことをオススメします。
危険性を知り、正しく飲みましょう。
以上がエナジードリンクの危険性についての記事でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
なにか気になることがありましたらお気軽にお問い合わせください。